南山大学観世会Blog

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2011-05-15-Sun-20-52

西村同門会研究能

今日名古屋能楽堂で行われた
西村同門会研究能を観に行ってきました。


一か月前は桜がとてもきれいでしたが
もうすっかり新緑の季節ですね。

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西村同門会は高安流のワキ方主催の会で、
ワキ方の次世代を担うの方々の研究の場なのだそうです。


仕舞や狂言なども出ていましたが
今回のレポは

能「関原與市」
能「黒塚」

について書きます。
両方とも喜多流で、この流派のお能は初見でした。

喜多流は江戸時代に成立した流派で
「武家社会に生まれた流派らしい気迫を大切にした武張った芸風」
なんだそうです。 ※the能楽ドットコム より




・能「関原與市」について。

これは喜多流にのみ残っている、子方をシテとした珍しい能です。


シテは牛若丸。源義経の幼名ですね。

牛若丸が東国に下る途中、美濃国で関原與市(ワキ)の
乗った馬に泥をかけられそれを咎めます。
怒った與市は家来と共に牛若丸に切り掛かりますが、
滅多打ちにされて逃げていきます。


シテは子方ながらも、果敢にワキやワキツレに切り掛かり、
そのアクションが見どころで面白かったです。

なんとなく水戸黄門のアクションシーンを思い出すような・・(笑


切られた與市一向はどんどん切戸口の方へ退場していって
最終的に舞台には牛若丸だけが残ります。

この演出は、なんだか後味すっきりで良かった気がします。


シテの少年は声変わりの途中だったのかな?
それもなんだか新鮮でした。




・能「黒塚」について。

この能は、観世流では「安達原」という名前で上演されます。
陸奥国安達原の黒塚の鬼女伝説を題材にした曲だそうです。

山伏一向(ワキ)が宿を借りるため、ある老媼(前シテ)の家を訪ねますが、
実はこの媼の素性は鬼女(後シテ)で、逃げる山伏を追いかけてきます。


最初に布のかけられた作り物を後見が持ってくるのですが
これが媼の家を表していて、布をとると媼が座っています。

今回シテがつけていた能面は
あまり老媼という印象は受けず、中年女性くらいに見えたので
女性らしさの残る中になにか悟っているような、不思議な感じがしました。

ですが前シテが寝室を覗くなと言い残して橋掛かりまで来たときに
急に着物の裾をたくし上げて揚幕の中に走って消えていく様子が
後シテの鬼女を彷彿とさせ、少しぞっとしました。


シテが中入りした後に間狂言が入るのですが、
間とワキとのやりとりが面白い!

間の従者はへそ曲がりで、覗くなと言われたら覗かずにはいられず、
ワキの山伏に覗いてみたいと頼みます。

それをワキは許さず、さっさと寝ろと促します。
しかし覗かずにはいられない従者は何度か山伏を起こしながらも
3度目にしてようやく寝室を覗くことに成功します。

その間の動きが奇妙で、本当に面白かった。
ワキが「急ぎまどろめ」って言ってるのも面白い。


そして、本性を見破られて怒った後シテが登場。

鬼女という点では「葵上」の後シテと同じですが、
またそれとは違った印象を受けました。

「葵上」のシテはやはり高貴な女性なので
後シテにも装束や動作などにそれが垣間見られますが

こちらは山姥的で、当たり前と言えば当たり前なんですが
「恐ろしさ」の種類が違うように感じました。

というか、私が観た「葵上」は観世流だったので
流派の違いが影響している部分も多少あるかもしれません。

鬼女は山伏の祈祷で最後には力尽きます。
鬼となった自分の姿を恥じる様子には、
人間味を感じずにはいられず、なにか哀れな感じを受けました。


ところで、私いつもは中正面に座っていることが多いんですが
今日は橋掛かりのすぐ近くの脇正面に座っていたので

能面や装束がよく見えて、舞い終わったシテの
荒い呼吸なんかも聞こえてきました。

やっぱりそれだけ体力を使うんだなぁ。



そういえば、仕舞を出していたのが愛教と県大の子たちで、
知ってる顔がたくさんいてちょっとびっくりしました。

宝生流ってやっぱり観世とはちょっと違うよなー。




きとー
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