【邦謡会能】
・舞囃子「養老 水波之伝」
・仕舞「野宮」
・能「姨捨」 久しぶりに能を観に行ってまいりました。
もぎりのお手伝いがてら・・
最初に観た舞囃子「養老」はすごく感激しました!
もう息つく暇がないほど引き込まれて、そんなに長くはなかったはずなのに、肩に力が入っていたのか、終わった後溜息が出てしまうような、そんな感じでした。
養老は昨年の能楽堂の正月公演で能を観て、ずっと印象に残っていたので、今回舞囃子という形で観られて嬉しかったです。
能を観るのはもちろん良いですが、舞囃子で観ると短い分集中して観られますし、能とはまた違った楽しみ方ができますね。
仕舞は観られなかったため省略。
能「姨捨」
老女物を観るのは二回目でした。
初めて観た老女物は「卒塔婆小町」でしたが、その時は撃沈して
『これから先10年は観るのを控えよう』
と思っていたのですが、機会をいただき観に伺うことに。
そしてやはり『この先10年は観るのを控えよう』と思う結果に。
というのは、自分がまだそこまで精神的に深い部分に歩み寄れないというか、どうも表面的に能を捉えようとしてしまうんですよね。
開演前に、あらすじや型の解説をしていただき、自分でも少しは予習して行ったので、
シテの動作が何を表しているのか、どういう場面なのか
というのは想像できます。が・・・
「なるほど、あの型はこういう場面を表してるんだなー」
で終わってしまうんです。
そこから自分の中で消化できないというか、それで・・?で終わってしまうんです。
全く何も感じなかったというわけではありません。
私が特に印象に残った場面は、前シテが揚幕の方へ去っていくところ。
笛の独奏と共にシテが幕へ消えていくのは何か感慨深いものがありました。
秋の物悲しい情景が浮かぶような・・
今回はお囃子方の印象が強いかもしれません。
小鼓、大鼓、太鼓方の「イヤー」という声がかかってから、次の音が打たれるまでの間、というのでしょうか。
引き伸ばされた緊張の糸がプツっと切れては、また次の糸を紡いで・・という繰り返し。
それから、地謡の響きが何とも言えず心地よかったです。
能楽堂全体に重く厚く響く、でも息苦しくはない。
だからなんというか、全体の雰囲気を味わうような、そういう鑑賞の仕方は出来たのかもしれません。
ですが、老女物というジャンルは益々遠く感じるように思いました。
学生がへらっと入っていいところではないなぁ・・と。
・・とまぁまたぐだぐだになってしまいました。
文才ほしい。
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